読書メモ—『マルチチュードの文法』

マルチチュードの文法―現代的な生活形式を分析するために

マルチチュードの文法―現代的な生活形式を分析するために


ネグリが全然理解できないどころか僕の頭では読み進めることすら困難なのですがるように本屋で見つけたこの本を読んでますが、講義録がもとになっているせいかこんな僕にとっても比較的読みやすい。通常なら前提となっているであろう用語もいちいち解説してくれているおかげかも。非常に面白くめちゃくちゃ線引きながら読んでます。とはいえ1時間に10ページくらいしか進まないんだけど、、、


ここ1年くらい読書欲がすごくて色々と手を出してるけど、それはなんでかっていうと自分自身のある部分を説明してくれているからだと思っていて、それによってすごく勇気づけられるところもあるし、大げさに言えば生きる指標みたいなものを指し示してくれている。ということは自分自身の性質っていうのは決してオリジナルなものではなくて、やはり時代の気分みたいなものによって形成されてるんだと思う。


これを読んで今の格差社会の問題について考えていて、雇用の流動化是か非かというような論争があるけれども、僕としては完璧に是だという立場ではいるんだけれども、それが成立するためには、個の力がまだまだ弱い、この本的に言えば、マルチチュードの一条件である一般的知性が乏しいということになるんだろうか。ともかく、これが決定的に欠けているのにも関わらず、既存の共同体、慣習、に対する居心地の悪さみたいなものだけが先行してしまっていることが、このねじれを生んでいる要因のひとつなんではないか、とちょっと思った。でもこのマルチチュード的な考えで成功している政治モデルってどこかにあんのかな。
勉強しなきゃいけないことはいっぱいありますなぁ。


今途中の3章まで読んだところなので、読み終わったら疑問点も含めちょっとまとめてみたいと思います。余裕あればだけど。俺の脳みそのキャパ的に。