ガールズ・デュオバンドの趨勢

ガールズ・デュオと言えばKiroroとかPUFFYとかあるいはt.A.T.uが思い浮かびますけど、近年はロック系のフィジカルに訴えるバンドが目立ちます。



まず言わずと知れたあふりらんぽ
ド級の野性味あふれる'すっぽんぽんロックバンド'
圧倒的な歌唱力と演奏力でキワモノに終わらない実力、迫力を持っています。
ライブまだ行ってないんだよな、、、







これは最近知ったSTONED GREEN APPLES
余分な音が削ぎ落とされたすかすかのアレンジなんだけど秀逸な構成と歌唱力でこれも実力の高さを感じます。今度CD聴いてみよう。






最後に僕の友人で恐縮なんですけど、Naught fruits
ピアノとボーカルというKiroro構成だけど音楽の方向性は全然違います。
身内びいきかもしれませんけど、とても才能あるふたりです。今後に期待してます。






ガールズバンドに限らず、音楽に限らず、社会的な趨勢として身体性に回帰しようという動向が現代だと思っていて、例えば近年のエコばやりなんかもそれの一環だと思っていて、単なる流行だと片付けるのは早計というもので、色々なヒントがここにあると思う。21世紀に入ってテクノロジーの進化が臨界点に達したところで、複雑系の科学などが実は一番身近にある身体や生命こそが一番多様なものなんじゃないかというカウンターを喰らわせたのである。脳科学茂木健一郎がもてはやされるのもそうで、彼は学者としてはトンデモだけど人当たりの良い人柄とわかりやすい言葉でその認知を広めたという功績は素晴らしいと思う。


例えを音楽の話に戻すけど、ノルウェーのジャズバンドAtomicをはじめとしてここ1,2年は特にアコースティックへの回帰の傾向が強い気がしていて、一時期めちゃくちゃ流行ったテクノジャズみたいなのも最近あんまり見なくなった。電子音よりも生楽器のほうが心地よく聞こえるのは決して雰囲気的なものではなくて、例えばピアノのドの音を鳴らしたときは、一音に聞こえるけど実際には倍音(周波数が整数倍になっている音)をたくさん含んでいるため、人の耳には豊かに聞こえるという(ちなみに倍音を全く含まない音がサイン波)。

シンセサイザーなどは周波数成分を加えたり削ったり変形させることで音色を作っているけど、もちろん人為的に作られたものよりは自然のもののほうが要素がパロメーターが飛躍的に増えるため、多様で複雑に聞こえる。ということは、これからの創作というものはこのパロメーターの探求に必然的に向かっていくのではないかと思われる。